設立趣旨書

1 趣旨

沖縄県では、1960年頃から産業の発展に伴い農村社会の農業経営の苦しさから脱却するため、地方から都市地区に移住する離村が相次ぎ村落は過疎化が進行し崩壊の危機にあった。しかし、移住者は郷里で培った互助、共助の精神で都市の中のむら、すなわち自治会、郷友会を結成して政治、経済、文化活動を展開し、移住地での社会発展に大きな貢献をすると同時に郷里に伝わる心のよりどころとしての伝統芸能等も失うことなく維持継承してきた。

ところが現状は、各市町村共通して少子高齢化及び核家族化がすすみ、地縁・血縁が薄れて島固有の絆が弱くなっている。特に都市地区では2,3世の郷友意識が薄く、運営母体である郷友会は後継者不足で消滅しかねない状況である。

多良間村では美しい豊富な自然の証として「日本で最も美しい村連合」に加盟された県立自然公園があり継続的な保全・維持が必要である。国指定の重要無形民俗文化財である「八月踊り」は400年近く継承されてきたが、今後は後継者不足で維持継承が難しくなる可能性がある。

以上のことを踏まえ、この法人は、多良間村で古来から伝わる「お互いに痛みや喜びを分かち合い助け合って和やかな人間関係をつくる=ふしゃぬふ」を理念として地域から全国へ向け発信し、ふしゃぬふ(最近でいう共生社会)社会の仕組みつくりを行ってまいります。そのためには、島んちゅ-を中心に広く地域間のネットワーク構築・交流活性化事業、伝統文化の継承発展・環境保護事業、人材育成、まちづくり事業を進めてまいります。

同時に類似する環境にある他市町村とも連携して相互啓発及び課題解決に向けての事業展開ができればと考えます。

このことは、国内においては地方が見直される取り組みがあること。県の21世紀ビジョンの趣旨及び活動拠点である那覇市の「協働によるまちづくり」の精神にも沿うところがあり、多良間村のビジョン「ゆがぷう島づくり」を支援することにも繋がることから、村制100周年を記念して協働体制を作るものである。ひいては、広く公共のふしゃぬふ社会づくりの増進に貢献することを目的とする。

ところで、類似した活動は、これまでは各地域の任意団体によるボランテイアで互助会・郷友会等で運営されてきましたが、前記のように少子高齢化による参加者の減少、後継者不足で衰退の一途をたどっている状況である。今後は、地域を起点に確かな持続性のある運営を行いかつ広範囲な社会性のある活動にするには、ボランテイア性を生かしながらも、組織力で統制をとる必要があり、社会的信頼性が高く、広く公共に寄与していくにはNPO法人を取得することが適切と考える。

2 申請に至るまでの経過

平成22年12月23日  課題提起及び解決方法提案に向け活動開始
平成23年4月23日   計画概要作成
平成23年5月23日   有志による計画説明会
平成24年7月28日   「15の春」について記者を交えた討論会
平成24年8月5日    法人設立のための勉強会開始
平成24年12月21日   設立準備会開催
平成25年4月27日   発起人会開催
平成25年6月14日   設立総会 準備
平成25年9月6日    設立総会

平成25年9月6日

NPO法人 ふしゃぬふネット

設立代表者 沖縄県浦添市西原5丁目41番17号 浦西団地 F-86

氏名 長浜 隆夫  印

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